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コンシェルジュブログ

コンシェルジュ : 広瀬 達也
【2005年3月20日[Sun]】

3月の風物詩

気が付けば、早くも3月・・・すっかり春である。
そんな季節の風物詩といえばやっぱり阿蘇の野焼きが強烈である。

雄大な風景を作る内輪山、そしてどこまでも続いていくような広さの外輪山周辺。
そのアチコチから巨大な炎が、そして高々と煙が舞い上がる、それが毎年行われている阿蘇の野焼きである。おかげでこのエリアには背の高い植物が姿を見せることは少ない。
そうすることで牧草を育むのである。

しかし野焼きには大きな危険が伴っている。乾燥した草木の燃える勢いは凄まじく、過去には炎に巻かれて人が亡くなる事故も何度か起きている。
周辺には区切った防火帯を準備し、風の方向や勢いを読む。要所要所に人を配置し、飛び火は人が背中に背負ったタンクからの水で消す・・・そんな大掛かりな準備と体制で行われているのだ。
それでも周辺の道路に交通規制はほとんど掛からない(数年前まで、現在は不明)。

おかげで、たまたま通りがかるという幸運に恵まれれば、たぶんほかではなかなか見られない凄まじい光景と遭遇することができるのだ。
しかし飛んでくる火の粉がボンネットに降り掛かったり、バイクなら予想以上の熱風に晒されるリスクがあることも覚悟しておこう。

とまれ3月末までが野焼きの時期であり、その後一面がただ真っ黒な黒い大地と化した阿蘇の野山は、ほぼ一ヵ月後の連休時期になると、今度は土筆が一斉に芽吹きはじめるとともに、新たな命が地上に顔を出す、新緑の大地へと姿を変えていくのである。
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