【萩城跡・萩城下町】世界遺産「明治日本の産業革命遺産」
萩城は、関ヶ原の戦いで敗れて、萩への転封を余儀なくされた毛利輝元が、日本海に面した標高143mの指月山とその麓に築城しました。内堀で囲まれた山麓部には本丸御殿、天守が建ち、指月山山頂部にも「山城御城」と呼ばれる山城を築きました。別名：指月城と呼ばれています。
長州藩の城下町として栄えた萩城下町は、江戸時代から変わることのない白壁と、なまこ壁や黒板塀の美しい町並みが魅力的。幕末の志士ゆかりの地も残されています。「萩焼」は毛利氏の御用窯として発展した陶器で「茶人好みの器」とされている伝統工芸品です。
萩城跡は国指定史跡、城下町は重要伝統的建造物保存地区にも指定されています。

【津和野城下町】津和野城跡：国指定史跡／城下町：重要伝統的建造物保存地区
「山陰の小京都」と呼ばれる津和野は、中国山地の山あいに広がる小さな城下町。津和野藩の城下町として栄えました。町家が連なる本町通り、明治から大正にかけての史跡が並ぶ殿町通りなど、歴史とロマンに溢れています。
津和野城跡からは津和野の町を一望することができます。鎌倉時代から安土桃山時代は吉見氏の居城、江戸時代になり、坂崎直盛が入城して石垣を多用した近世城郭へ改修を行いました。坂崎直盛が改易された後、亀井氏が入城して明治維新を迎えました。

【西の京・山口】
山口は室町時代に守護大名 大内氏の庇護の下、「大内文化」と呼ばれる独自の文化が栄えました。大内弘世が将軍足利義詮に会うため上京した際に、京の町に感銘を受けて、京と山口の地形が似ていることもあって山口で京を模したまちづくりを始めたことがきっかけです。そして京都から文化人たちを招いて京風文化を取り入れました。また大内氏が明や李氏朝鮮と積極的に交易を行っていたことから大陸文化も流入しました。
大内義隆が陶晴賢の謀反により自害させられて、事実上、大内氏が滅亡するまで代々の当主は強大な経済力をバックに文化隆盛に努め、京や大陸の文化の影響を受けた独自の文化を育みました。
「大内塗」は地塗りの色が赤でも茶でもない「大内朱」が特徴の漆工芸品。朝鮮や明との対外貿易で重要な輸出品として盛んに作られました。

【長府城下町】
長府は長州藩の支藩、長府毛利藩5万石の城下町でした。現在残されている町並みは、毛利氏がこの地に居を構えて以来、藩政時代に築かれた大小数々の武家屋敷跡で、山手に入ると侍町があり、家老職など格式の高い家臣が住んでいた屋敷町です。幕末に奇兵隊を結成した高杉晋作はこの地で挙兵をして藩論を倒幕へと導きました。夜は下関名物ふぐ料理をお召し上がりください。