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イタリア散歩

ほんの130年ほど前まで独自の文化と歴史を持つ都市国家の集まりだったイタリアでは、現在もカンパニズモ(愛郷心)が豊かです。人々のわが町、わが村へ寄せる思いは特別で、四季折々の行事や地元の食材による料理にひとかたならぬ誇りと愛着が表れます。季節のイベントをご紹介しつつ、このカンパニズモ溢れる各地の情報をお届けします。
トラベルコンシェルジュ 谷口洋子

<秋>聖フランチェスコゆかりの地を歩く/カルチェリの庵

「イタリアの緑のハート」と称されるウンブリア州。
12世紀に生まれた聖フランチェスコが小鳥たちと対話し、
彼を深い信仰へと導いたのも、この豊かな自然です。

州都ペルージャとともに、
ウンブリア州の主要な街であるアッシジ。

街はスバシオ山の斜面に位置し、
石積みの建築物が並ぶ旧歴史地区には、
ジョットのフレスコ画で名高い聖フランチェスコ聖堂、
聖キアラ教会、コムーネ広場がありますが、
中心地から4㎞、1時間ほど東へ歩くと、
晩年、聖フランチェスコが瞑想に耽った「カルチェリの庵」があります。



今春、数年ぶりにアッシジへ行く機会があり、
長年行きたいと思っていたこの庵まで歩きました。



時の天才画家ジョットの手による見事なフレスコ画と、
絢爛な色彩の内装により世界遺産に認定された
聖フランチェスコ大聖堂とは対照的に、
風の音、枝葉のすれ合う音、澄んだ空気に満ちた、
静かで質素な僧院とサンクチュアリは、
愛、清貧、平和を説いた聖人フランチェスコの心が
まさに伝わってくるような空間です。

サンクチュアリ内、聖フランチェスコが祈りを捧げた場所は
最も神聖な地として、現在は十字架が祀られ、
修道士らの様子を再現したオブジェが置かれています。





晴れた日には遥かノルチャ、トーディの丘を望むパノラマは、
心の開放と明日へのエネルギーを与えてくれるよう。

往復8㎞うち、往きの4㎞はずっと登りですが、
途中にはハイカーにぴったりの庶民的な食事処があり、
一息つくのに最適です。



「何かを所有すれば、それを守る力が必要になるから」と、
世俗を捨て、一切の所有を放棄し、
800年前に生きた聖人の生涯に思いを馳せるひとときです。


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