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コンシェルジュブログ

コンシェルジュ : 山岸 玲子
【2004年8月11日[Wed]】 海外

イタリアの飲食店

イタリアの飲食店には、バール、カッフェテリア、パスティッチェリア、ジェラテリア、ロスティッチェリア、オステリア、ピッツェリア、トラットリア、リストランテ、ターボロ・カルダ(リストランテ・セルフサービス)など、様々な種類があります。

それぞれの違いについては、下記をご覧下さい。

フルコースは、

前菜(アンティパスト Antipasto)
第1の皿(プリモピアットPrimo Piatto)パスタやリゾットなど
第2の皿(セコンドピアットSecondo Piatto)メインディッシュ
付け合せの野菜(コントルノContorno)
デザート(ドルチェDolce)
コーヒー(カッフェCaffe 通常はエスプレッソのこと)

となります。

これにお好みで、食前酒、食事中のワイン、食後酒が加わります。アルコールが飲めない方は、ミネラルウォーターを注文します(ガス入り、ガスなしがあります)。

イタリアでは食事中の飲物は、ワインかミネラルウォーターで、ビール、ジュース、コーラ等の飲料を飲みながら食事をするのは、一般的ではありません(ただしピザ屋では、コーラやビール等を飲みながらピザを食べるのはOK)。

一般的に、カジュアルなレストランは料理の量が多く、高級なところは量が少ないです。

また、高級な店では、パスタ類だけ注文するのは嫌がられます。

フルコースが無理なら、少なくとも前菜かプリモのいずれか+メインディッシュ+付け合わせの野菜だけでも頼みましょう。

あるいは前菜もプリモも省いて、メイン+付け合わせでもいいでしょう。とにかく、メインを省くのはタブーです。

(高級店は盛りが少ないので、よほど少食の方でない限りは、フルコースでも大丈夫かもしれません。)

それから、イタリアでは料理をシェアして食べることはあまりありません。カジュアルな店やシェアして食べることの多い日本人観光客慣れした店なら、シェアしても嫌がられることはないですが、あまり一般的ではないと認識しておいた方がいいかもしれません。

ピザ屋でピザやパスタ類だけを注文した場合を除き、注文しなくてもパンが出されます。パンの料金は、テーブルチャージ(コペルトCOPERTO)に含まれています。

(日本の居酒屋の付き出しやお通しのようなものです。)

頼んでいないのにパンを持ってきて、不当にパン代を請求しているわけではありません。

イタリアの食事時間は日本より遅く、昼食は13時から、夕食は20時からです。

従って、きちんとした食事を出す店の、昼の営業時間は12時半くらいから14時半か15時くらいまで、夜の営業時間は19時半くらいから22-24時くらいまでです。

南イタリアは一般に、北・中部イタリアより、開店時間が遅めです。

(お昼から夜遅くまでノンストップで営業する、観光客向けのレストランも一部あります。)

バール BAR

日本のバーとは異なります。コーヒー、紅茶、ジュース、ミネラル・ウォーター等、アルコール以外の飲物、ガムやキャンディ、小袋のスナック菓子、棒のアイス、サンドイッチやペイストリー類を売る店です。一般にテーブル席はないか、あっても少しだけ、普通はカウンターで立ち飲み、立ち食いとなります。

テーブル席とカウンターでは、料金が違う場合があります。昼にはパスタ類などの簡単なランチ、夜にはおつまみとアルコール類を出すバールもあります。手早く食事を済ませたいときは、バールのランチが便利です。

カッフェテリア(サラ・ダ・テ) CAFFETERIA (SALA DA THE’)

カッフェテリアは文字通り訳すとコーヒー屋、サラ・ダ・テはティーサロンです。大雑把に言えば、日本の喫茶店のようなものです。

出すものはバールとほぼ同じ、カウンター席もありますが、テーブル席のスペースがバールより広いので、ゆっくり座ってお茶を飲みたいときは、バールよりこちらのほうがいいでしょう。ただ、座席とカウンターでは料金が違い、座席の方が高いです。

パスティッチェリア PASTICCERIA

文字通りには「お菓子屋」ですが、ケーキやビスケット、ペイストリー類などの菓子パン、ドーナツなど、主に小麦粉を原料としたお菓子を売る店です(スナック菓子やチョコレートなどのお菓子は売っていません)。パスティッチェリア単独よりも、通常はバールやカッフェテリアに併設となって、「CAFFETERIA PASTICCERIA」などと看板に書いてある場合が多いです。

ジェラテリア GELATERIA

日本でもジェラートという言葉が定着しているので、ご存知の方も多いと思いますが、アイスクリーム屋です。様々な大きさのカップ(COPPA コッパ)とコーン(CONO コーノ)があり、好きな大きさのカップ又はコーンを選べます。

一番小さいカップやコーンでは、2種類までフレーバーが選べます。それより大きい場合は、大きさにより3-4種類のフレーバーが選べます。

ロスティッチェリア ROSTICCERIA

お惣菜屋です。ショート・パスタ類、ライスサラダ、リゾットなどの米料理、ローストしたチキン、ポーク、ビーフなどの簡単な肉料理、温野菜などが売られています。

電子レンジで温めてくれるので、ホテルに持ち帰って食べることもできます。大抵は、店内にカウンター席があり、そこで食べることもできます。(ただし、お皿やフォークなどは使い捨てのプラスチック製ですが。)

量り売りなので、コースにこだわることなく、好きなものを好きな量だけ買うことができます。安く手軽に済ませたいとき便利です。

オステリア OSTERIA トラットリア TRATTORIA リストランテ RISTORANTE

一般的には、オステリアは「居酒屋」、トラットリアは「カジュアルなレストラン」、リストランテは「高級なレストラン」と訳せますが、実際にはあまり厳密に分かれているわけではありません。

オステリアでも普通の食事が出されたり、トラットリアなのに高級だったり、リストランテなのに大衆的だったりします。(例: 気軽に利用できる、駅構内や有名観光地によくあるセルフサービスのレストランは、「RISTORANTE SELF SERVICE」と表記されていますし、カジュアルな飲食店であるピザ屋もPizzeria Ristoranteと書いてあります。) 

店の雰囲気や、入口の脇に張ってあるメニューの料金を見て、見当をつけましょう。

ピッツェリア PIZZERIA

ピザ屋です。その名の通り、ピザしか出さない店もありますが、多くの店では「RISTORANTE PIZZERIA」となっていて、パスタ類、リゾット、サラダ、簡単な肉や魚料理など、ピザ以外のメニューもあります。

ピザ以外の料理を注文する場合でも、コースにこだわることなく、パスタ類だけ、サラダだけの注文でも大丈夫です。サラダだけの場合、注文しなくてもパンが付いてきます。

ピザは地域によってタイプが違います。日本では、生地が薄くパリパリしたのが、「イタリアン・クリスピー」などと称されていますが、このタイプのピザはローマのピザです。ピザの本場ナポリでは、厚くモチモチした食感の生地です。フィレンツェのピザは、ローマとナポリの中間くらいで、生地はナポリほど厚くはなくやや薄めですが、パリパリもモチモチもしていません。

ターヴォラ・カルダ TAVOLA CALDA (又はRISTORANTE SELF SERVICE)

これはセルフサービスのレストランです。たいていは、主要駅構内やその周辺、有名観光名所の近くにあることが多いです。社員食堂や学生食堂のように、トレーを持ってカウンターに並んでいる料理を指さすだけで注文できるので、言葉の問題もありません。

コースにこだわらず、好きなものを頼むことができます。既に出来上がっている料理を選ぶので、次の都市に列車で移動する前など、時間のないときにも便利です。
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