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コンシェルジュブログ

コンシェルジュ : 深山 哲夫
【2005年10月3日[Mon]】 海外

フォルクローレ・ディスコ!

ボリビアの街、ラパスは「フォルクローレの都」。

ボリビア中の有名なミュージシャン達が集まって来る。

そして週末になると、街のあちこちにあるフォルクローレの
ライブハウス、「ペーニャ」で演奏が繰り広げられる。

これまでのフォルクローレのイメージといえば、「コンドルは飛んでいく」のような
「素朴な楽器で哀愁のメロディーをしっとり奏でる音楽」だった。
だが、そのイメージは見事に崩れ去った。
 
「ペーニャ」はディスコだったのだ。フォルクローレとはボリビアの人達にとって、
どうやら「聴くもの」というよりも、「踊るもの」のようだ。
観光客向けの店以外では、「コンドルは飛んでいく」はまずやらない。

ライブが始まるのは、夜10時から11時。まず、前座のグループの演奏が始まる。
聴かせる曲は、最初の1曲か2曲。あとはひたすらアップテンポな定番の曲ばかりが続き、酒が入って気分が良くなってきた客が、踊り始める。そしてその数はしだいに増え、気が付けば、踊っている人だらけになる。前座のグループはどうやら、「踊らしてなんぼ」みたいだ。

テーブル席の間に踊るためのスペースが設けられていて、ほとんどの観客、スーツ姿のおじさんも、若いOLもおばちゃん達も、楽しそうに踊りまくっている。

皆の踊り狂う姿に最初は、「みんなそんなにストレス溜まっとんかー?!」と驚いたが、アルゼンチンタンゴのような難しいステップがあるわけでもなく、皆テキトーに足踏みして自由に思い思いに踊っているので、私達も一緒に楽しむことができた。

でも1曲踊ったら、もうバテバテ。それに眠い・・・。この標高3,650mの高地・ラパスで、息切れする様子もなく平気で長い時間踊り続ける、ボリビアの人達。なんてタフなんだろう!

メインのグループが出てくるのは夜中0時を回った頃で、これに合わせて来る人達もいる。私達は幸運なことに、30年のベテラン大物グループ「サビア・アンディーナ」のライブを観ることができた。

彼らが登場した途端、会場はものすごい歓声。牧師のような白い衣装を身にまとった彼らは、他のグループとは格が違うオーラを漂わせ、味わい深ーいスーパーフォルクローレを、じっくりと聴かせてくれた。

フォルクローレの代表的な楽器、サンポーニャの超絶プレイには皆くぎづけ。そして、座ってギターを弾きながらのボーカルが、甘く渋~い声。そのロマンスグレーな彼、ヘラルドはやはり一番人気なようで、私達の後ろにいた中年男性達から、「ヘラルドー!」と熱い声援が贈られる。

その後、また前座のグループが出て来て、ディスコ状態が夜通し続き、帰りは朝の4時。でも帰り道、街はちっとも真夜中の雰囲気ではない。いたる所からガンガンとフォルクローレの演奏が鳴り、ペーニャ帰りの人達をたくさん見かける。道から見える無料のライブ会場では、三つ編みのおばちゃんや子供達も楽しそうに踊っていた。眠らない週末のラパスの夜、おそるべし!

フォルクローレは、ボリビアの人達の心と体にしみ込んでいて、歌って踊ってイヤな事を忘れて、皆が楽しめるものだという事が、とてもよく分かった。そしてそんな音楽の存在をうらやましく思った。

でも、毎週末に「ペーニャ」は、体が持たん!


*数ある「ペーニャ」の中で最も有名なのが、「マルカ・タンボ(MARCA TAMBO)」。 
 場所は、博物館が点在する、石畳で有名なハエン通り。
 ここの客層は観光客中心ではあるが、一流アーティストの質の高い演奏をたっぷり
 と聴かせてくれる。「踊りよりも音楽」という人には間違いない。 

*街の中心、サンフランシスコ寺院前の広場あたりに行けば、人気アーティストの
 ペーニャ・スケジュールが書いた横断幕が張られている。

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