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コンシェルジュブログ

コンシェルジュ : 山岸 玲子
【2004年8月11日[Wed]】 海外

現地での支払い方法

<なるべくクレジットカードを>

現金は失くしても戻ってきません。現金はクレジットカードが利用できない少額の支払や(絵葉書、切手、有料のトイレ代、バールやジェラート屋での飲食代、ホテルのボーイへのチップなど)、バスや地下鉄の切符、タクシー代などの必要最低限(日本円にして、お一人様2-3万円もあれば十分かと思います)だけにし、カードで支払い可能なところでは、なるべくクレジットカードで払うようにしたほうがいいでしょう(VISAとMASTERが一番普及しています)。

旅行代金など、ご出発前に高額なものをカードで支払った場合は、利用限度額がぎりぎりになっている場合があります。ご出発前に限度額を確認し、足りないようであればカード会社に連絡をして、一時的な限度額引き上げをしてもらって下さい。

クレジットカードの代わりにトラベラーズチェックを利用する方法もありますが、店によっては扱っていないので、結局は町の両替屋でトラベラーズチェックをユーロの現金に両替しなくてはなりません。(多額の現金を持ち込むよりはマシですが)複数枚のクレジットカードと国際キャッシュカード、日本円にして数万円分のユーロの現金で、十分だと思います。

尚、店によっては、カード払いの客に本人確認の意味で、身分証明書(パスポート)の呈示を求める場合がありますので、外出するときは、必ずパスポートを携帯して下さい。パスポートは首からぶら下げて衣服の下に身に付けるなどして、コピーではなくオリジナルを携帯して下さい。

両替はなるべく日本で

両替はなるべく日本の銀行で、それも空港内にある銀行ではなく、町中にある銀行の方が換算レートがいいです。イタリアでも主要観光都市では、両替屋や銀行で円とユーロの両替が可能ですが、換算レートが悪いです(特に物価の高いヴェネツィアは、イタリアの他の主要観光地より、更に悪いです)。

また、悪質な両替屋ですと、間違えたフリをして、わざと少ない額を客に渡すところもありますので、そういうことを防ぐ意味でも、なるべく日本で済ませておいた方が安全です。

レートは通常2種類表示されていて、ひとつは円の買取額、もうひとつは円の販売額となっていますが、この2つの額の差額が両替屋や銀行の儲けとなります。客の側からすれば、この差額が少ない方がお得なわけです。

例えば、フィレンツェ旧市街のある両替屋では、差額が約25円、日本の某大手都銀では約2円50銭です。同じ日本の銀行でも、空港内にある店舗では、成田空港を例にしますと、差額が約8円もあります(私が調べた当時)このことからも、出発前、帰国後の両替は、日本の町中にある銀行がお得ということが分かります。

ただ店舗によっては、すぐにまとまった額のユーロを用意できない場合がありますので、出発より早めに銀行に行って、両替の予約をしておくといいでしょう。

少額紙幣を用意

ユーロ札は、5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ、500ユーロがありますが、100ユーロ以上の高額紙幣は、あまり流通していません。円の現金をユーロに両替する際は高額紙幣ではなく、なるべく額の少ない紙幣を複数枚もらうようにしたほうが使い勝手がいいです(例: 100ユーロ札1枚より、20ユーロ札5枚や50ユーロ札2枚など)。

また、防犯の意味でも(高額紙幣を出すところを見られると、スリのターゲットになりやすい)、釣り銭のごまかし(少額の買物で高額紙幣を出すと、おつりをごまかされやすい)を防ぐ意味でも、少額紙幣のほうが安心です。

<現金の携帯の仕方>

お財布にはお札と小銭を一緒に入れず、小銭は小銭入れ、お札は札入れと別々に入れ、不用意にお札の入った財布を見られないよう、少額の支払時には小銭入れだけを出すようにします。お札は1日分だけ札入れに入れて、残りは封筒等に入れて衣服の下に携帯すれば、万一札入れをすられても被害は最小限で済みます。

<現金が足りなくなったら>

現金が足りなくなった場合には、下記の方法がございます。

1.クレジットカードでキャッシングする

2.国際キャッシュカードを利用する

日本のご自分の銀行口座から現地通貨が引き出せる、「国際キャッシュカード」を用意しておくと、キャッシングと違って利息を払う必要もないですし、レートも現地の両替屋より有利なレートで便利です。手数料が1回ごとにかかりますが、引き出し金額にかかわらず1回にいくらとなっています。

観光スポットが集まっている町の中心部には銀行が何軒かあり、CIRRUSやPLUSの表示のあるキャッシュディスペンサー(BANCOMATと表示があります)で24時間、現金を引き出せます(ご自分の国際キャッシュカードがCIRRUS、PLUSのどちらなのかは、カード裏面に表示されています)。

外国のキャッシュカードを差し込むと、イタリア語、英語、フランス語、ドイツ語などの言語を選べるようになっていますので(残念ながら日本語はありません)、希望の言語を選んで画面の指示に従います。また、多くの銀行では、犯罪防止のために、1回の引出額が250ユーロまでとなっています。

詳しくは口座のある銀行にお問い合わせ下さい。尚、銀行によっては取り扱っていない場合がございます。

3.海外専用プリペイドカード

お取引銀行で、国際キャッシュカードを扱っていない場合は、海外専用プリペイドカードが便利です。こちらも国際キャッシュカードのように、現地の銀行で現地通貨を引き出せます。

ただし、いずれのカードの場合も、ご利用の際は、下記のことに注意して下さい。

1.暗証番号を知られないよう、自分の後ろや脇に不審な人がいないかどうか周囲を確認。

2.現金を引き出す際は、キャッシュディスペンサーに不審な機械が取り付けられていないかを十分確認し、暗証番号を入力する際には、周りに不審な人がいなくても、手元を隠して番号を読み取られないようにする。

→ 何者かが、キャッシュディスペンサーに小型の機械を取り付けてカード情報を読み取り、クローンカードを作成するとともに、暗証番号を入力する際の手の動きを小型カメラで撮影して暗証番号を盗み、預金を不正に引き出すという事件が発生しています。

なるべく銀行内に設置されているキャッシュディスペンサーを利用するなどの予防策が必要です。また可能であれば、カードで引き出しできる限度額を日本であらかじめ設定しておくのもいいかと思います。

3.親切そうなフリをして操作を手伝う人に注意。

→ 操作に戸惑っているのを見て操作を手伝い、現金を奪う犯罪も発生しています。

4.なるべく銀行の営業時間内に利用する

→ 稀ではありますが、何らかの理由でカードが機器内に吸い込まれ、戻ってこないことがあります。キャッシュディスペンサーは24時間、年中無休で利用できますが、銀行への問い合わせができる、銀行の営業時間内の利用が無難です。

5.CIRRUSとPLUS両方のカードを持っていく。

→ 場所によっては、CIRRUS対応のものがない、逆にPLUS対応のものがない場合がありますので、どちらの場合でも利用できるよう、CIRRUS対応の国際キャッシュカードと、PLUS対応の国際キャッシュカードの両方を用意しておくと便利です。

また、クレジットカードの場合もそうですが、紛失、盗難、機器内にカードが吸い込まれて出てこない場合等に備え、複数のカードを用意し、それぞれ別々に携帯しましょう。
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